ドロップシッピングの特徴

ドロップシッピングは、設定が簡単で、開始するための費用があまりかからないため、ビジネスへの入門的な方法と見なされることがあります。しかし、ドロップシッピングは、多くの大規模で成功しているビジネスで採用されている一般的な商品調達方法です。

ドロップシッピングには多くのメリットがありますが、潜在的なデメリットとそれを回避する方法を把握しておくことが、ビジネスを成功に導くのに役立ちます。適切なビジネス上の意思決定を行うために、ドロップシッピングの特徴を必ず理解しておきましょう。

ドロップシッピングの特徴

ドロップシッピングの特徴のメリットとデメリット
特徴メリットデメリット
始めやすい

開始までにかかる時間が少ない

参考になるリソースが豊富

競争が激しい

低コストで始められる

倉庫、在庫、調査の費用が不要

ビジネスのマーケティングやプロモーションに多くの資金を充当できる

競争が激しい

幅広い商品の品揃え

販売したい商品を見つけやすい

提供する商品を簡単に変更できる

ビジネスの焦点を決めるのが難しい場合がある

手持ち在庫が不要

保管費用や倉庫費用が不要

品質管理が困難

ブランディングを管理しにくい

自身での商品配送が不要

梱包やラベル印刷の時間が不要

複数のサプライヤーからの商品が別々に到着

簡単に始められる

ドロップシッピングが魅力的な理由の1つは、簡単に始められることです。最初のうちは、商品を選んで、販売およびマーケティングの場所を見つけ、お客様に注文してもらうだけで済みます。販売が成立したら、残りの作業はサプライヤーが行ってくれます。

ドロップシッピングビジネスは簡単に始められるため、競合も現れやすくなります。競合が増えると、通常は利益率の低下につながります。これは、多くのビジネスが最低価格で競い合うことになるためです。

詳細については、「資金を活かして優位性を築く」をご覧ください。

低い初期費用

ドロップシッピングビジネスの初期費用は、通常は低く抑えられます。在庫、倉庫管理、研究開発、小売スペースに関連する費用はかかりません。これにより、マーケティングやお客様のための優れた購入体験の創出に力を注ぐことができます。

初期費用が低いことは、競合の増加にもつながります。競合が増えると、注文数が減少し、競争力を維持するために価格を下げなければならないことが多くなります。

詳細については、「資金を活かして優位性を築く」をご覧ください。

幅広い品揃え

ドロップシッピングサービスを利用すると、ストアに追加できる何千もの商品にアクセスできます。販売対象として選んだ商品のことを、商品ラインナップと呼びます。幅広い品揃えにアクセスできると、いつでも簡単に商品ラインナップを変更できるため、市場のトレンドやお客様からのフィードバックに迅速に対応できます。

しかし、商品ラインナップに多種多様な商品を追加しすぎると、ビジネスに悪影響を及ぼす可能性があります。ほとんどの場合、販売する商品の種類を特定の分野 (ニッチ) に絞る方が良いでしょう。

詳細については、「商品を賢く選ぶ」をご覧ください。

手持ち在庫が不要

自分で在庫を注文して保管する必要がないため、倉庫費用を節約でき、すぐに販売を開始できます。倉庫と契約したり、商品をどのように梱包するかを決めたりする必要はありません。保管と梱包はすべてサプライヤーが行ってくれます。

欠点は、商品の品質、パッケージのブランディング、注文処理のスピードを管理できないことです。これらは、ビジネスにとって重要な、肯定的なレビューやリピーターの獲得に役立つ要素です。

詳細については、「サプライヤーを賢く選ぶ」をご覧ください。

自身での商品配送が不要

配送は、ビジネスを運営する上で複雑な部分になることがあります。自分で商品を配送する代わりにサプライヤーを利用することで、多くの時間を節約できます。また、サプライヤーが配送業者と交渉して得た送料のディスカウントの恩恵を受けることもできます。

しかし、節約した時間と費用は、より大きな注文を処理しようとする際に失われる可能性があります。たとえば、さまざまなサプライヤーの商品を含む注文を受けた場合、サプライヤーごとに各商品の送料を支払う必要があります。一方、自分で商品を手元に持っていれば、すべてを1つの箱に梱包して、1回分の送料を支払うだけで済みます。

詳細については、「自分の拠点に商品を注文する」をご覧ください。

メリットを有効活用する

ドロップシッピングビジネスを始める人は誰でもこれらのメリットを得られますが、それらを最大限に活用するためにはいくつかの方法があります。

ビジネスを早期に立ち上げる

お客様に公開する前に、ビジネスが万全になるまで待ちたいと思うのは普通のことです。しかし、ドロップシッピングの大きなメリットは、ビジネスを迅速に立ち上げられることです。

お客様にビジネスを早く公開すればするほど、より早くフィードバックを得て、失敗から学び、ビジネスを改善できます。たとえば、長い時間をかけて商品コレクションやメインメニューを設定しても、お客様がまったく異なる方法で商品を閲覧していることが判明し、すべてをやり直さなければならなくなる可能性があります。

お客様からのフィードバックなしに、ビジネスにとって何が最善かを知ることは困難です。ビジネスを早期に立ち上げれば、お客様からのフィードバックや学んだ教訓を念頭に置いて、ビジネスを成長させることができます。

資金を活かして優位性を築く

ビジネスを低い費用で始められるということは、節約した資金の一部を、競合他社よりも優れたビジネスを構築するために投入できるということです。自問すべき良い質問は、「競合他社との違いは何か?」です。これまでに考えたことがなければ答えるのは難しいかもしれませんが、競合他社に対して優位性を築くには、次のような多くの方法があります。

  • 追加コンテンツ - コンテンツクリエイターに依頼して、商品に関するブログ記事を執筆してもらうことで、お客様に付加価値を提供できます。これには、商品の使い方のヒント、商品レビュー、あるいは商品が属するニッチに関する一般的な情報などが含まれます。

    たとえば、コーヒーメーカーを販売している場合、各コーヒーメーカーのレビューや、それぞれの機種がどのような人に向いているかを解説するブログシリーズは良いコンテンツになります。信頼性、価値、サイズ、1時間に抽出できるコーヒーの杯数など、独自の基準を設けることで、お客様はあなたのビジネスからより安心して購入できるようになります。大学生は、安価で素早くたくさんのコーヒーを淹れられるマシンを求めるかもしれませんが、大学教授は、小さなオフィスで仕事を始める一日の始まりに、一杯の美味しいコーヒーを求めるかもしれません。

  • サプライヤーへの独占的アクセス - 競合を減らす1つの方法は、ごく少数のビジネスしか仕入れることができないサプライヤーや、限られたビジネスしか販売できない商標登録された商品へのアクセスを確保することです。これにより、お客様がその商品を購入できる数少ない場所の1つとなるため、リピーターの獲得につながります。

    たとえば、小規模ながら熱心なファン層を持つテレビ番組のコンテンツを含む商品を販売したい場合、そのテレビ番組からキャラクターを使用した商品を販売するライセンスを取得することができます。このライセンスの取得は難しいかもしれませんが、これにより競合が少なくなり、マーケットをよりコントロールできるようになります。

  • 優れた購入体験 - 競合他社と差別化する良い方法は、お客様に最高の体験を提供することです。お客様がストアで欲しいものを見つけ、そこでの購入体験を楽しんでくれれば、再び購入し、その体験を他の人と共有してくれる可能性が高くなります。

    次のような点を自問してみましょう。

    • お客様は探している商品を簡単に見つけられますか?
    • ビジネスへの問い合わせは簡単ですか?
    • 商品の詳細、商品レビュー、配達所要時間、送料、ストアポリシーは簡単に見つけられますか?
    • さまざまな決済方法が利用できますか?
    • 追跡番号は提供されますか?
    • 商品は提示された配達所要時間内に到着しますか?
    • 顧客ロイヤリティプログラムはありますか?

マーケティングに注力する

2つのビジネスがまったく同じ商品を販売していても、商品をマーケティングする方のビジネスが成功する可能性は高くなります。ビジネスのオンラインでのプレゼンスを確立した後は、ドロップシッピングビジネスならマーケティングに集中できます。

お客様を見つけるのは難しい場合があるため、できるだけ多くの種類のマーケティングを試すことが重要です。Shopifyでは、お客様の集客に役立つ多くのリソースを提供しています。また、Shopify App Storeには、お客様を見つけるのに役立つように作られたアプリが多数あります。

デメリットを回避する

ドロップシッピングにはいくつかのデメリットがありますが、そのほとんどは回避できます。これらのデメリットを回避するために、以下の戦略を確認してください。

商品を賢く選ぶ

商品ラインナップの商品選びは難しい場合があるため、できるだけ多くの種類の商品を販売しようとするビジネスもあります。この戦略はうまくいくこともありますが、ほとんどの場合、ビジネスに役立つどころか損害を与えることになります。

考えられるすべての商品を販売することで、ビジネスのブランドを構築するのは困難です。インターネット上には多種多様な商品が見つかる既存のマーケットプレイスがあるため、すべてのお客様の期待に応えることはできないでしょう。

さらに、インターネットの検索エンジンが、いつユーザーにストアを表示すべきかを判断するのも難しくなります。100 種類もの商品を扱っていて、それらをつなぐテーマやキーワードがない場合、検索エンジンは、いつお客様にストアを表示すればよいのかわかりません。

検索内容に一致する商品が 1 つか 2 つあったとしても、他のビジネスはそれらのキーワードにビジネス全体を集中させている可能性が高く、そのビジネスの方が先に表示されます。焦点を当てるキーワードが 3 つか 4 つしかない場合、検索エンジンはストアが何を販売しているのかを正確に把握し、誰かがそれらのキーワードを検索したときに、そのストアが表示される可能性が高くなります。

たとえば、寮の部屋に必要なものをそろえようとしている学生向けに、幅広い商品を用意することができます。学生には、台所用品、シンプルな家具、壁の装飾、学用品も必要です。その後、Google トレンドなどの人気のキーワードツールを使用して、この種の商品を探す際に最も検索されるキーワードを調べることができます。

サプライヤーを賢く選ぶ

サプライヤーは、ビジネスの大部分を担っています。つまり、サプライヤーの質がビジネスの質に影響します。お客様は不快な体験をした場合、そのストアから再度注文する可能性は低いでしょう。たとえその不快な体験の原因がストア側ではなくサプライヤーにあったとしてもです。

サプライヤー候補のレビューを読み、ポリシーを確認し、直接話をして質を評価する必要があります。評判の良いサプライヤーと提携することで、質の良い商品を提供し、注文に余分なブランディングが追加されることなく、注文が迅速に処理されるようになります。

商品を自身のロケーションに注文する

ドロップシッピングのメリットはサプライヤーが在庫を管理してくれることですが、いくつかの商品を自身のロケーションに注文することを検討すべき理由がいくつかあります。

  • 商品の質を自身で判断する:商品レビューは商品の質を知る良い指標になりますが、自分で確かめるまでは確信できません。また、商品のパッケージや、サプライヤーが独自の販促物を追加しているかどうかも確認できます。

  • 大量注文を自分で配送する:お客様が複数の異なるサプライヤーから商品を注文した場合、各サプライヤーに送料を支払う必要があります。もしそれらの商品を自分で持っていれば、1つの箱にまとめて、1回の送料でお客様に商品を届けることができます。この方法を利用する予定がある場合は、サプライヤーに連絡して、自身に商品を注文する際に無料配送を提供できるかどうかを確認することをおすすめします。

  • お客様の注文プロセスを体験する:ストアから注文する際に、お客様がどのようなプロセスを体験するのかを確認する必要があります。サプライヤーがどれくらいの速さで注文を処理するかを理解しておくと、お客様への注文通知メールで、的確な見込みを伝えるのに役立ちます。

    たとえば、サプライヤーが注文を処理するのに 4~6 日かかるとわかった場合、注文の確認メールで、4~6 日以内に配送情報通知メールが届く予定であることをお客様に知らせることができます。お客様が安心してビジネスから注文できるように、常に注文に関する多くの情報を提供する必要があります。